
美味しい紅茶の入れ方を惜しみなく公開
「紅茶を入れるのは難しい・・・」こんなお言葉をよく耳にします。「渋すぎる」「どのくらい蒸らせばいいか分からない」などなど・・・今回はその悩みを一掃する美味しい紅茶の入れ方をご紹介いたします。
基本的な紅茶の入れ方の手順は以下の@〜Eの通りです。
@ 茶葉を量る(1人分150ccに対し2.5〜3.0g ※1)
A 新鮮な水を用意し沸騰させる(水道の蛇口から出たもの)
B カップやポットを暖めておきます(陶器製またはガラス製がお薦めです※2)
C ポットに茶葉と沸騰したお湯を注ぐ
D ポットに蓋をして蒸らす(2.5〜3分 ※3)
E ティーストレーナー(茶こし)で茶葉をこしながらカップに注ぐ
※1 茶葉によって異なりますので茶葉の入ったパッケージの裏面などをご確認下さい
※2 金属製のものは茶葉の成分と化学反応を起こして風味を損ねる場合があります
※3 茶葉によって異なりますので茶葉の入ったパッケージの裏面などをご確認下さい
紅茶の入れ方手順でお分かり頂けると思いますが、紅茶の味、香、色は以下の要素で決まります。
@茶葉(種類とその分量)
A蒸らし時間
B水(種類とその分量、温度)
C容器
以上の4点について詳しく紹介していきます。
この4つのポイントをおさえれば紅茶の入れ方は簡単なものに変わります。
入れる茶葉の分量
当店の推奨分量はおおむね2.5〜3.0です。茶葉分量は茶葉袋の裏側に記載されています。また、通販サイトの各茶葉のページにも掲載されていますので参考にして下さい。
茶葉を量る方法
紅茶の入れ方で一番難しいのは紅茶の分量ではないでしょうか?ティーカップ1杯(150cc)に対して2.5〜3.0gが標準的な分量です。しかし、この2.5〜3.0gという分量を量るのは簡単ではないと思います。
茶葉の分量を量る器具とその特徴を詳しく紹介していきましょう。

1g表示(誤差±1g)の一般的な電子天秤
(AND / 参考価格\2,500)

0.1g表示(誤差±0.1g)が可能な電子天秤
(AND / 参考価格\4,500)
紅茶通なら持っていたい一台。手のひらサイズで便利。

大さじ小さじ(無印良品 / 参考価格\300)
大さじは15cc小さじは5cc
ティースプーン
ティースプーンの大きさはメーカーによって千差万別。スプーンに盛った量によっては分量が良く分からないかもしれません。
電子天秤
ケーキを作られる方なら電子天秤をお持ちだと思います。ただし一般的な電子天秤(1kg以上を量れるもの)は誤差があります。最小目盛り1gに対して±1gありますので、きっちり3g量ったつもりでも2gしかなかったり、4gもあったりします。
精密電子天秤
きっちり量りたいのであれば最小目盛り0.1g(誤差±0.1g)の精密電子天秤がお薦めです。当店ではテイスティングから始まって普段飲む紅茶まで全て分量をこの精密電子天秤で量って入れています。
大さじ小さじ
「電子天秤を買うほどでは・・・」と思われる方には大さじ小さじがお薦めです。さじ加減で好みの分量を探っていくのもひとつの楽しみです。
BOP(当店のフレーバーティー、ニルギリ、ネパール)であれば小さじ一杯(すりきり)で約2gです。FOP(当店のダージリン、アッサム)は小さじ一杯(すりきり)で約1.5gです。
ポットのための1杯は必要ない
よくポットのための一杯(人数分+1人分の茶葉を使う)をいう文章を目にしますが必要ありません。イギリスで学んだ方が広めた入れ方ですが、これはイギリスの水が硬水で紅茶の出が悪いためです。日本の水は軟水で紅茶の出が良いので必要ありません。
蒸らす
ポットに茶葉とお湯を注いだらじっくり蒸らします。蒸らし時間は茶葉袋の裏側に記載されています。通販サイトの各茶葉のページにも分量と蒸らし時間、湯量が掲載されていますので参考にして下さい。または、以下の時間を目安にして下さい。
・ ダージリン : 3〜4分間
・ アッサム : 2.5〜3分間(好みによっては〜4分間)
・ ニルギリ : 2.5〜3分間
・ ネパール : 2.5〜3分間
・ フレーバーティー(BOP) : 2.5〜3分間
水の種類
水は軟水(※4)で酸素を多く含んだものが良いでしょう。酸素を多く含んだ水は紅茶のジャンピング(※5)を促し紅茶の抽出が促進されます。また、軟水は紅茶自体に余計な香味を足したり、逆に香味を引いたりしないのでお薦めです。かといって特別な用意は必要ありません。日本の水は軟水ですので、蛇口から出る水が軟水で酸素も多く含んでいます。
※4 水の硬度はWHOで以下のように定められています。
| 軟水 | : | 0〜60 |
| 中軟水 | : | 60〜120 |
| 硬水 | : | 120〜180 |
※5 ジャンピングとは湯の対流が起きることにより湯の中で茶葉がふわふわ上下する現象です。

内側が白がお薦め。ただしあまり固執せず陶器であれば好きなカップで紅茶を楽しみましょう。

当店では紅茶のテイスティング等にメジャーカップを使用します。湯の量が管理しやすくジャンピングの様子が目で確認出来るためです。
ポイント
水は蛇口から出たすぐのものいいでしょう。一度沸騰させたものや汲み置きのものは酸素が逃げてしまっています。お湯は95度以上のものが良いでしょう。目安としては10円玉位の大きさの泡がボコボコ出始めた状態です。沸かしすぎると酸素が逃げてしまいますので沸かしすぎには注意です。
ミネラルウォーターってどうなの?
ペットボトルの水は酸素が逃げていますのであまりお薦めできませんが、各国のミネラルウォーターで紅茶を入れてみて香味の違いを楽しむのもひとつの楽しみ方ですね。ヨーロッパ系の硬水や日本の超軟水、はたまた純水などで入れる紅茶の違いを感じてみてはいかがでしょうか。
以上の説明でお分かり頂けると思いますが紅茶の入れ方で変わらないのはB水(種類=新鮮な軟水、分量=一人分150cc、温度=95度以上)とC容器(陶器またはガラス)です。逆に変わるのは@茶葉の分量A蒸らし時間です。どちらも多い(長い)ほど渋くなりますが、紅茶の渋さはおおむね@分量×A時間で導き出されます。この抽出値(量×時間)を当店ではghr(グラマー)と呼んで渋さを決める目安としています。例えばAとBの紅茶では味、香、色はどうでしょう?
A : 3.0gの茶葉を 2.5分間蒸らす
B : 2.5gの茶葉を 3分間蒸らす
どちらも同じ7.5ghrの抽出値で、渋さは似ていますが、香りと味は異なります。
Aは甘みと香りが多く抽出されます。これは渋み成分のタンニンに対し甘み成分のテアニンや香気成分が紅茶に含まれる割合が低いため短時間で出切ってしまうためです。
Bは逆にあっさりとして甘いケーキや和菓子によくあいます。こってりとした食事の後の口直しなどにも活躍できるでしょう。
どちらが良いという訳ではありませんがTPOに応じて入れ分けています。これは主観的な好みが入りますので、色々と試されてみると紅茶の楽しみが広がることでしょう。